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2014年8月7日木曜日

海遊館が水族館ランキング日本、アジアで1位といいますが

今日、日刊 Zoo Ring の記事をまとめていてびっくりしたのが、「海遊館が日本、アジアの水族館ランキングの両方で堂々の第1位!」というニュースです。
参考:

観光客視点のランキング

このニュースの元ネタとなっているのが、トリップアドバイザーの人気投票、トラベラーズチョイス™ 世界の人気観光スポット2014 ~動物園・水族館編~」です。
概要はトリップアドバイザーのニュースリリースに出ています。
海遊館はもちろんのこと、当然のごとく、沖縄の美ら海水族館が2位に入っていますし、八景島シーパラダイスや葛西臨海水族園、鴨川シーワールドといった有名どころが上位にランクインしています。
また、動物園編に目を移すと、旭山動物園が1位で、やはり当然のごとく上野動物園が2位につけており、それにアドベンチャーワールドが続いています。
ここで注意しないといけないのは、このランキングはあくまで観光客視点のランキングであるということです。

動物園・水族館は観光施設?

大人になってから、動物園・水族館に興味を持ったごく一部の人を除けば、動物園・水族館は観光施設なのでしょう。
けれども、中の人や、ごく一部の人にとっては、そうは言いきれないのです。
参考図書があります。
動物園の分類の仕方はいろいろとあるのですが、観光地の動物園と地域の動物園、という分類の仕方があるのだそうです。
今回のランキングはあくまで観光地の動物園として見た場合のランキングを、観光客の投票で決めているというのがポイントです。
観光ランキングは低くても、地域の動物園・水族館として、地域に必要な機能を提供している、目立たない施設が日本各地にあるということを忘れないでほしいです。
それと同時に、観光客という視点だけで動物園・水族館を評価してはいけないということに気づいてほしいです。

観光以外の役割

動物園水族館の生い立ちはそれぞれです。博物館としてスタートした動物園・水族館もあれば、レジャー施設としてスタートした動物園・水族館もあります。
中には旭山動物園のように、中の人は地域の動物園のつもりらしいのですが、外の人や、ステークホルダーである旭川市はどうも観光施設と位置付けているような動物園もあります。
旭山関連の書籍が何点も出版されているので中の人の思いを知る機会があったのですが、もしかしたら他の動物園・水族館でも同じような状況があるのかも知れません。
上野動物園や天王寺動物園の場合、おそらく現場の人は博物館のつもりでいることでしょう。けれどもステークホルダーである東京都や大阪市がどう考えているかは...。

また、こういった話をする場合、現場の人とひとくくりにするのもいけないのでしょう。

さらにややこしいことに、世の中には、動物園・水族館は教育施設であるべきだと主張する人もいます。
夏休みに各地でサマースクールというイベントが開催されるのは、まさに教育施設としての位置づけに意味があると考えられているからです。
各地の動物園のブログなどで、サマースクールに参加している子どもたちの表情を見ていると、この位置づけは肯定せざるを得ません。

最近読んだ本で、動物園・水族館は野生生物を連れてきて不自由な生活を強いる人間本位の施設だというような評価をされていて驚いたことがありました。
動物園・水族館は、中の人にとっては、野生生物と人間の共存方法を模索するための研究施設、野生生物の保護施設という位置づけもあるからです。

もっともやはり、すべての動物園・水族館がそうだとまでは言いませんが。

答えはどこに

結局、動物園・水族館の役割というのは何なのでしょう。
園・館それぞれによって異なっていて、ひとくくりにするわけにはいきませんし、観光客視点のランキングなんて、それこそ偏った評価の物差しの一つでしかないということなのでしょう。
何よりも大切なのは、動物園・水族館を訪れる人、一人一人の心がけなのだという、ごく当たり前の結論です。

今の時代、動物園・水族館の情報はいくらでも入手できます。
また、自宅に一番近い動物園・水族館に行かなくてはいけないということもありません。
遊びたければレジャー機能の充実した動物園・水族館に選んで行けばいいのですし、勉強したければ学習資料の充実した動物園・水族館に行けばいいのです。
野生生物の保護に力を入れている動物園・水族館に寄附することを考えてもいいでしょう。
日刊 Zoo Ring がそういった判断の一助になれば幸いです。

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