ポピュラーなはずなのです
何年か前の思い出話になります。会社の先輩が「この前、娘をつれて動物園に行ったらこんな動物がいたんだけど、なにこれ」
と言って、私に一枚の写真を見せてくれました。
誰がどう見てもマーラだったのですが、その先輩は、
「へえ、マーラっていうんだ。変なの」
とか言って、その話はそれきりになりました。
そんな、先輩とのやり取りを思い出すような記事が、本日、「動物園・水族館ニュース 日刊 Zoo Ring」の記事をまとめていた際に見つかりました。
九州自然動物公園 アフリカンサファリ 地味な人気者
担当者が、マーラの魅力について説明してくれています。
けれどもやはり、「目立たない動物」の位置づけのようです。
マーラ。Wikimediaより。著作権情報。 |
意外な飼育状況
ここでちょっと、日本動物園水族館協会のデータベースで、マーラの飼育状況を調べてみました。すると、マーラがメジャーになれない理由が少し見えてきた気がしました。
まず一つは地理的な偏りです。
あくまで日本動物園水族館協会加盟の動物園・水族館に限った話なのですが、マーラを飼育している施設は全国でおよそ30あります。
これが、関東近郊の動物園で飼育されているのはもちろんとして、あとは西側に偏っています。
九州だけで6施設で飼育されている一方で、北海道・東北では0となっています。
それともう一つ、地方を代表するようなメジャー?な動物園では見られないことも分かりました。
北海道・東北にある円山動物園、旭山動物園、八木山動物園はもちろんのこと、上野動物園、多摩動物公園、ズーラシア、東山動植物園、京都市動物園、天王寺動物園、王子動物園、安佐動物公園、福岡市動物園といった動物園では飼育されていないようです(2012年の情報です)。
マーラを飼育しているメジャーな施設というと、富山市ファミリーパーク、アドベンチャーワールドや、とべ動物園くらいになってしまうでしょうか。
一方で、セカンドメジャーとでも申しましょうか、そういった規模の動物園ではよく見られるようです。
宇都宮動物園、埼玉県こども動物自然公園、井の頭自然文化園、いしかわ動物園、浜松市動物園、長崎バイオパーク、平川動物園といったところが挙げられます。
こういう偏りがある動物というのも、ちょっと珍しいのではないでしょうか。
マーラの可愛さについて
私のよく出かける井の頭自然文化園にもマーラがいます。
ひたすら穴掘りとかしていてとても可愛らしいどうぶつです。
近くにカピバラがいるせいか、人気ではどうしても少し劣ってしまうようですが。
カピバラを見ると「あーっ、カピバラさんだ!」といって立ち止まるお客さんが、マーラのところに来ると「なにこれ?」と言いながら通過していってしまったりします。
園も「カンガルーじゃないよ」といったパネルを出して、アピールしているのですけれど。
私が勝手に思うに、やはりエピソードの足りなさでしょうかね。
アニメか何かのキャラクターとして1回でも登場すれば、ブレイクしてくれるものと信じています。
井の頭自然文化園にて。 |
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