安楽死、しかない現実です
本日、動物園・水族館ニュース 日刊 Zoo Ring の記事をまとめていたショックを受けたのが、こちらの記事です。- 札幌市円山動物園 円山どうぶつ雑記帳 残念なお知らせです。
アメリカクロクマの風子の訃報です。
上あごに繊維肉腫が見つかり、検査の結果、治療の術がなく、このままにしておいても風子の苦しみが増すばかりということで、安楽死という措置をとらざるをえませんでした。
担当の飼育員さん、獣医さんの気持ちを考えると、こちらも胸が痛くなる話です。
安楽死というと、豊橋市ののんほいパークのアジアゾウのマーラのことがすぐに頭に浮かびます。
欧米だととっくに安楽死させられていた、というマーラが日々、リハビリに励んでいます。
つい先日もその様子がWEBサイトで報告されていました。
日本では安楽死というのは最後の最後、やむにやむにやまれぬ措置なのです。
それをやらざるを得ない瞬間、というのが実際にあるということ。
20年近くも生きてきた、もはや仲間といってもいいくらいの動物の命を人の手で奪わざるを得ない現実に、不条理を感じます。
医療が十分に進歩する日まで、同じ悲劇は何度も繰り返されるのですね。
アメリカクロクマ。Wikimediaより。著作権情報。 |
あらためて
こういう事件事故がきっかけで、また別の視点が開けることもあります。マーラを応援してあげないといけないと改めて強く思いました。
それと、もう一つ。
本日の円山動物園のブログで、風子が冬眠しようとして雪に穴を掘っている写真が紹介されていました。
本当に冬眠されてしまうと健康管理ができなくなるため、円山動物園では飼育員さんがつど穴をつぶしていかないといけなかったそうです。
東京では上野動物園がこのところ毎年のようにツキノワグマやヒグマを冬眠させていますが、こういう記事と比較すると、それって実はとてもすごいことだったのですね。
毎年毎年、あまりに普通に冬眠させているので、外のモニター画面をみながら、「ああ、今年もやっているんだな」くらいにしか思っていませんでした。
とてもささやかですが、風子の死によって改めて知らされた一つの事実です。
もちろん、動物の治療の難しさや、ひいては人間も含め、病気一般の怖さも改めて思い知らされた一件でもありました。
最後になりましたが、風子さん、長い間お疲れさまでした。安らかにお休みください。
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