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2014年8月19日火曜日

カバの魅力を語る担当者 at 東武動物公園

カバ大好き

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
カバ。Wikimediaより。著作権情報
東武動物公園のブログのページを開いて驚きました。
今風の動物園のブログらしからず、黒々とした記事。
文字ばかりだったのです。

最後のほうに写真1枚ありましたけれど。

もうこの文章の多さだけで、担当者の「カバ大好き」が伝わってきます(もっとも、このノリの記事を毎日のように書き続ける鳥羽水族館という上手がいますが)。

私の身近にも、カバ大好きな人がたくさんいるので、カバについてはとても口をはさみにくいのです。

カバが好き?

この記事、知ってか知らずか、ひたすらカバという種について語ってしまっているところがポイントの一つです。
じゃあ、東武動物公園のカバはどうなの? という部分がまったくなくて、最初から最後まで種としての「カバ語り」です。

東武動物公園までわざわざ来なくても、まずは身近な動物園でカバを見て、カバのファンになってよ。
そしていつか動物動物公園まできてここのカバを見て行ってよ、という奥ゆかしい営業戦略、でもなさそうです。

純粋に「カバは最強?」という問いに真正面から答えすぎたのでしょう。

東武動物公園で飼育している個体の話に持っていかず、カバという種全体の話のまま締めくくってしまったことは、この記事の資料としての価値を大きく上げています。
著作権がなければ、この記事をコピーして日本中の動物園のカバの前に貼り出したいくらいです。

その一方で、記事をきれいに締めくくってしまい、人をカバ好きにする「きっかけ」になるような決定的なインパクトが無いのが残念だったりします。
いえ、このままでいいのですけれど。

このカバが好き

私事でいきますと、それほど熱狂的なカバ好きではありません。
上野動物園に行ったら、カバのジローは元気かな? と様子を見に行く程度です。
今日は機嫌が悪いとか何だとか説明してくれるフリークの方々ほどの繊細な観察眼は持ち合わせていません。

でも、ジローは好きです。他のカバと入り混じったら多分、個体識別できませんけれど。

ジローは、フリークの女性に「ジローちゃん」と声をかけられたら口を開けてみせてくれたりして、妙に人懐こいカバです。
そして、雨の日くらいしから入れないのですが、屋内展示場にはジローのエピソードの数々を書いたボードがあるのです。
そのボードに書いていないことでも、カバファンの方が色々と教えてくれます。

そうやって、カバの中でも、というよりは他の動物も含めても、特別なエピソードを持っているから、ジローに興味がわくわけです。


こういうドラマがあると、ついつい気になってしまいます。

真面目な動物園


でも、動物園という施設側から真面目に考えると、そういった個体のファンを増やすのではなくて、あくまで「カバという種」に興味をもつ人を増やすのが社会的使命であり、動物園の存在意義だということになるのでしょう。

きっかけ作りという点から見ると、他の園のブログのように個体の情報を書き連ねるほうが効果的なのは確実です。

一方でそれは、動物園動物を「見せ物」にしているだとか、「ペット」にしているだとか、真面目な動物園人ほど忌避する内容になってしまうのもまた確実です。

結果として、あくまで「カバという種」で内容を貫いてしまった東武動物公園の今日のブログ記事、輝いています。

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