恥ずかしい発言
動物園にいると、他の来園者の恥ずかしい会話が意外と耳にとまるものです。- げっ歯類を「げっぱるい」と大声で読む。
- アシカとアザラシを取り違える。
- カワウソとクマを取り違える(注:上野動物園ではマレーグマとコツメカワウソが隣り合って展示されているため、種ラベルを見間違えるとこうなります。カワウソとクマの違いくらい見ればわかるだろうという予断は禁物です)。
などなど...
私のよく行く井の頭文化園で、ここまでではないのですが、ちょっと困った読み方をする声が聞こえてきました。
「あ、日本の、ウサギだ」
ニホンノウサギ |
できれば「ニホン、ノウサギ」と読んでほしいのです。日本野ウサギなのです。
なお、同じような話で、多摩動物公園のモウコノウマという動物もいます。
たくましく生きてます
ところで、上の写真のノウサギ、よく見ていただけますでしょうか。耳の大きさが左右で異なっています。
生まれた直後のトラブルで片方の耳を半分以上失ってしまっているのです。
ウサギを飼っている知人が、「耳がないと熱を逃がせないから、夏を越せないんじゃないか」と言って心配していました。
私は、生まれたばかりだから、うまくすれば耳が再生してくれるのではないかと、微かな期待を持っていました。
しかし、期待は期待にすぎず、片方の耳が短いまま、このウサギは育ってしまいました。
そしてもう、4回目の夏を越そうとしています。
すなわち、片方の耳を半分以上なくしたままで、東京の夏に適応できているのです。
あまりにも普通にそこにいるので、常連組でも心配どころか、最近は話題に上がることすらなくなってきていました。
本当は生きているということは素晴らしいことなのに、生きている間はなかなか実感できないものなのですね。
わたしも「あ、日本のウサギだ」が聞こえてこなかったら、今回、わざわざ写真を撮りにそこまで行っていなかったことでしょう。
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