再発行って簡単じゃないでしょう
本日、動物園・水族館関連のニュースをまとめていて、大分マリーンパレス水族館うみたまごで年間パスポートの再発行が可能になったというニュースが目にとまりました。利用者視点からすれば、利便性が向上してめでたしめでたしなのですが、裏が面倒そうな気がします。
再発行が可能ということは個人情報を握っているということなのですから。
他の施設の場合
他の施設、たとえば上野動物園の場合、やはり年間パスポートを発行しています。Googleで検索すればわかるように、普通の入園券に毛が生えた程度といいますか、要は専用の用紙に顔写真を貼って、氏名他を記入して使うようになっています。
顔写真は2回目の来園までに貼るお約束になっています。
動物園側には個人情報が何も残りません。紛失したらそれまでです。
失くした人がいくら「俺は確かに買ったんだ」と言い張っても、動物園側ではその人が本当に買ったかどうか、調べようがないわけです。
うみたまごの場合
一方で今回のうみたまご。やはりGoogleで検索すると、購入した人がパスポートの写真をアップロードしてくれています。うみたまごのホームページの案内にあるとおり、その場で写真を撮って発行するシステムのようです。
バーコードまで入っているので、いつどこで利用したかが追跡できそうです。どこでといってもうみたまごに決まっているのでしょうが。
もちろんそうやって、そういうデータを元に利用者の利便向上を図ってくれればとてもありがたいわけです。
で、ここまでなら、上野動物園同様に、売りっぱなしにして、一枚一枚にバーコードだけ入れておけば実現可能な話です。
そして、バーコードだけでは再発行可能なシステムにはなりません。バーコードで話が逸れました。
再発行のシステムと個人情報
今回の発表のように再発行までできるということは、住所とか氏名とか生年月日とか、そういった情報がうみたまご内のシステムに保管されていて、「紛失しました」と申し出れば本当に年間パスポートの所有者かどうかを確認できるようになっていると推察されます。そして、これらの情報がバーコードのようなID情報と結びついて管理されているわけです。
さらにそして今、「再発行できます」とアナウンスできるということは、これらのシステムは既に稼働しているということです。
個人情報といえば、つい最近ベネッセがあれだけやらかしたばかりなのにようやるわ、というのが率直な印象です。
もう少しほとぼりが冷めるのを待ってからでもよかったのでは。
もっとも、以上は私の妄想に過ぎませんので、実はもしかしたら、もっとゆるい管理の仕方をしているのかも知れませんが。
余談
ついでに、だったら身分証明書だけで入館できるようにもなるのではないか、という考えも出てこようかと思います。しかし残念ながら、身分証明書の形は発行元によって千差万別なので、入館時のチェックがかえって煩雑になります。
バーコード入りのパスポートというのがやはり合理的ですね。
じゃあもう一つ、バーコードだけあれば、パスポートに顔写真とか氏名とか必要ないんじゃないかという考えも出てくるかもしれません。
突き詰めればそれでもいいのでしょうが、心理的に不正利用を防止するとか、バーコードリーダーのないところで落としたときにその場で顔写真などで簡単に本人確認できるだとか、そういった機能もあるので、簡単には券面から消せないのでしょうね。
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