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2014年8月30日土曜日

追い払われるアムールヤマネコ at 井の頭自然文化園

もう親と同じ大きさになりました


気になるので、井の頭自然文化園に行くと、必ず様子をチェックしてしまいます。
アムールヤマネコ。もう生後5か月を過ぎました。

親子で並んでいるのですが、もはや大きさでは区別がつきません。
とりあえず手前側が息子です。


ズームで迫ってみました。
子どものほうが少し茶色っぽく見えます。それ以外にどこで区別していいのか、さっぱり分かりません。

写真の右のケージにオスのアムールヤマネコ(父親ではありません)がいるので、母親はそれを気にしているようです。

子どもはマイペースです

子どものほうはそういうのをあまり気にしていないようです。

下に降りてみたり。

上がってみたり。


最後はこんな形に落ち着きました。


この前はこうでした。親子の位置が逆になりましたね。


先に来ていた人に聞いた話だと、そろそろ親ネコが子ネコを追い払う仕草を見せるようになってきたとのことです。
子離れの時期が近づいているのですね。

ヤマネコ2頭が並んでいる珍しい光景。見られるのはもうあと少しのようです。

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今のところかわいいイタチザメ at 大洗水族館

本当は恐いサメです

本日、「日刊 Zoo Ring 動物園・水族館ニュース」の記事をまとめていて気になったのがこちらの記事です。



イタチザメ。Wikimediaより。著作権情報

Wikipediaのイタチザメの項目を見ても分かる通り、人を襲うこともある獰猛なサメです。

もっとも、大洗水族館で展示されているのは幼魚でまだ全長70cmほどしかなく、今のところ「かわいい」で済まされるレベルのようです。

タイガーシャークはトラザメではないのです

ところで、イタチザメ、英語では tiger shark です。
タイガー・シャーク、日本語に直訳すればトラ・ザメ、なのですが、残念ながらトラザメは別の魚です。
トラザメも偶然ながら、本日の「日刊 Zoo Ring 動物園・水族館ニュース」の記事に掲載されていました。

 おたる水族館 ちょいネタ サメタッチングもうすぐ終了です!

こちらでタッチされているサメがトラザメです。

よほど変な触り方をしない限りは安全ということですね。トラザメは一般家庭でペットにできるくらいおとなしいサメです。
そもそも、トラザメという名前は、ネコのような目の形に由来するものです。
なお、本当はトラの瞳は縦長ではなく真ん丸です。トラザメの英語名はキャットシャークなのでこちらのほうが現実に即しています。だからといってネコザメといってしまうとまた別の種類のサメになってしまい...と話が終わらなくなります。

とりあえず、サメについては、イタチのほうがはるかにトラより凶暴で危険なのです。

長崎でも話題になっていました

このイタチザメの展示がなぜ気になるのかといえば、以前、長崎の九十九島パールリゾートのブログでも記事になったことがあったからです。
こちらは野生の個体で、既に亡くなった形での捕獲となっていましたが、成魚でかなりの大きさ。写真もありました。

 九十九島パールリゾート スタッフブログ イタチザメ

普通に漁業をやっているような近海で、このように大きくて獰猛なサメが泳いでいるというのが現実なのです。
人が襲われる事故も起きていますし、漁業被害も出ています。

無知と無謀

このイタチザメに関連して、2ちゃんねるで話題になったことがありました。
石垣で巨大イタチザメが次々水揚げ-初日は25匹を駆除

このスレッドの17~66あたりで、イタチザメを保護しないと絶滅するというような意見を述べている方がいます。
そして、スレッドの36で簡単に「共存共栄しか無いと思う」と簡単に描きこんでいます。

「今のところ、イタチザメについては共存の仕方すら分かっていない」ということをご存知なかったようです。

本日の大洗水族館の記事を見ても分かるようにイタチザメは、飼育方法すら確立しておらず、研究のほとんど進んでいない魚でもあるのです。

分かっているのは人を襲うこともあるということと、漁業被害が出ているということ。

駆除がベストの方法であるとは思えませんが、駆除しか手が無いというのが現実です。

大洗水族館で飼育に成功して、駆除せずに共存する方法が見つかればいいのですが。

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2014年8月29日金曜日

つぶらな瞳のアフリカタテガミヤマアラシ at 井の頭自然文化園

よく見ると目がかわいいです

井の頭自然文化園にはアフリカタテガミヤマアラシが2頭います。
2頭仲良く寄り添っていることが多いのですが、この日はそれぞれ別行動になっていました。

1頭はこちら。

これは飼育員さんの出入り口のところです。

1年ほど前は、飼育員さんがここから放飼場に出てこようとすると、背を向けて(すなわちトゲを向けて)思いっきり威嚇していたのですが、最近の様子はどうなのでしょう。

よく見ると、目がつぶらでかわいいです。

ただ、動物として考えた場合、これは「つぶら」で済む話ではなく、視力が良くないのだそうです。

何かに似ています

もう一頭はこちらにいました。


これはモートの一番下のコンクリートのところです。
コンクリートがひんやりして、夏は気持ちいいのでしょうか。
つぶらな瞳と、そろえた前脚がかわいらしいですね。

シルエットだけをみると、キャラクター商品の「カピバラさん」のようにも見えます。

あるいは、子どもの頃見たSF漫画か何かで、こういうデザインの乗り物があったような気がするのですが、何だかはっきりとは思い出せません。

背中のトゲがしなってしまうと、げっ歯類特有のかわいらしさがありますね。

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集まるグラントシマウマ at アフリカンサファリ

身を守るにはこれです

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
グラントシマウマ。Wikimediaより。著作権情報

草食動物が群れをつくる理由が説明されています。

群れの中での場所取りは?

ちょっと気になったのは、群れの中での場所取りがどうなっているのかです。
安全そうな真ん中に子どもを入れて、大人オスは外側とかになっているのでしょうか。

大きな群れになってくると、誰が外側に行くかで競り合いなどが起こってもおかしくないような気もします。

襲う側も命がけです

私らが子どものころは、例えばライオンとか、百獣の王、すげぇとか思っていたものですが。

実際の狩りの成功率は20%~30%程度なのだそうです。

狩りというのは、単に獲物に勝てばいいというのではなく、完勝する必要があります。
どういうことかというと、自分が怪我をするわけにはいかないということです。

例えばシマウマを仕留めたところで、自分が骨折とかしてしまえば次の獲物を狩れなくなってしまうわけで、野生下ではそれは飢え死にを意味します。

なので、すんなり相手に逃げられた場合だけでなく、ちょっとでも自分が怪我をしそうだと思ったら、狩りを中止せざるを得ないのですね。

意外なところで同じアフリカに棲むリカオンが、狩りの成功率80%とかいっています。
こちらは数十頭単位の群れを作ります。これだけの頭数で統率をとって襲い掛かれば、それなりの成果が出せるということですね。

身体能力よりも、作戦が物を言うようです。

でも、群れの統率って、とても厳しそうです。


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2014年8月28日木曜日

見回る園長 at 千葉市動物公園

園長も記事を書きます

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
他の動物園や水族館でも園長・館長が記事を書いているのですが、わざわざ「園長」を前面に押し出しているのはこの千葉市動物公園と、日立市かみね動物園(園長室ブログ)、王子動物園(園長さんぽ)くらいでしょうか。

いずれも不定期ながら、そこそこのペースで新しい記事を書き続けています。

物理的視点が普通なのです

園長直々の記事の何が興味深いかというと、それは物理的な視点です。

今時のブログには、必ずといっていいほど、写真が掲載されます。
掲載された写真を見ると物理的な視点、すなわち、どこから動物を見ているのかが分かってしまうのです。

飼育員さんや獣医さんの書いた記事ですと、職業上の特権といいますか、放飼場の中に入ってしまったり、休園日の様子を写真に収めたりしています。

私たち一般入園者が写真を撮ろうとしても、ケージや手前の檻に邪魔をされて綺麗に撮れないことがよくありますが、飼育員さんの写真ではそういうものが全く写りこみません。
それどころか、ありえないくらい思いっきりクローズアップの写真とかまで撮れてしまうわけです。

ところが、園長さんの記事では、そういう写真が意外と少ないのです。

普通に一般の入園者が観覧通路から撮ったような写真がたくさん掲載されています。

それが特に顕著なのが、本日も記事を更新されている、千葉市動物公園の園長日記なのです。

大人の動物園の楽しみ方です

私たち一般入園者と同じところから動物を見ているので、一般ブロガーと同じような記事がところどころに見受けられます。
園長という肩書を外すと、「知識はありそうだが妙に上から目線のブロガーだな」でも言われてしまいそうな記事です。

実際のところ、事実上の入園者になってしまっているわけでして、逆に考えると、この記事が、普通の大人が動物園に来た時の、楽しみ方のガイドにもなるわけです。

園長日記の読者が千葉市動物公園に行ったなら、おそらくはまずキリンを見に行ってしまうことでしょう。
そして、どちらがヨウタでどちらがサツキなのか、といった個体識別に興味をもち、さらに2頭がどういう動きをするのかにさらなる興味が沸いてくるはずです。

何の事前の情報もなく動物園に行ったなら、キリンがいる、で終わっていたはずのところで、30分以上は楽しめるといいますか、30分はいないと楽しめないようになってしまっているわけです。

こういう動物園の楽しみ方を覚えてしまうと、一つの動物園を見て回るのに、一日ではとても足りなくなってしまいます。
けれども、満足感や、新たな気付きといったものも、あわせて得られるはずなのです。

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2014年8月27日水曜日

ペロリと舌を出すレッサーパンダ at 上野動物園

それほど暑くなかったはずです

前の日曜日に上野動物園で撮った写真です。


樹の上でレッサーパンダがだらりとしています。
この日は、真夏日ではありましたけれど、猛暑日というほどでもありませんでした。

が、もともと涼しいところに棲んでいるレッサーパンダにとっては楽ではなかったようですね。

写真を拡大してみれば分かるかと思いますが、舌をペロリと出したまま、眠っています。

危機管理?

しかし、どうしてわざわざこんなに高いところに上って眠るのでしょうか。


何かの拍子に枝がポッキンとかいってしまったら命取りですよ。
(他の動物で、高いところでカラスとケンカになって転落したのがいたような気がします...)

なるべく涼しいところを選んだ、というよりは野性の本能なのでしょうね。

レッサーパンダを襲うような動物は概して体が大きいですし、大きいということは同じような高い細い枝のところまでは上ってこられないということですし。

高いところにいたほうが安全なのでしょう。

ちょっと詳しい人ならご存知のとおり、下から見上げるとレッサーパンダって真っ黒で、枝や葉っぱに溶け込んでしまって見つけにくいですし。

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頑丈なチンパンジー at 到津の森公園

チンパンジーが飛んでます

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
チンパンジー。Wikimediaより。著作権情報
決定的な瞬間の写真こそ無いものの、かなりの高さから飛び降りています。
しかも文脈からして、体ごと落ちていっています。

ヒト v.s. チンパンジー

Wikipediaのチンパンジーの解説を見ても分かるとおり、チンパンジーというのは獰猛な生物です。
本日の到津の森公園の記事を見ても分かるように、腕力があって頑丈です。知能もあります。

私たちヒトのご先祖様はどうやって、この獰猛な動物との生存競争に打ち勝ってきたのか気になりました。

チンパンジーとヒトが種として分かれたのはおよそ500万年ほど前だと言われています。
もっとも、このころなら、チンパンジーのご先祖様も、ヒトのご先祖様もそれほど体力的に差はなかったことでしょう。

この時点で、何か小さいけれど、決定的な差があって、ヒトのご先祖様がチンパンジーのご先祖様を圧倒して今日に至った、というのは、一つ考えられます。
それは火かも知れませんし、道具かも知れません。意外なところで、家畜、かも知れません。

ヒト v.s. チンパンジー 第2ラウンド

ところで、最近の学説によると、ヒトは7万年ほど前に一度絶滅しかかっているのだそうです。

ここで、世界の人口が1万人くらいにまで一度減ってしまったため、現生人類は数の割に遺伝的多様性が少ないのだと説明されています。

ということは、500万年前のチンパンジー先祖とヒト先祖の生存競争を第1ラウンドとすると、この7万年前より後に再度ヒトの数が増え、再びアフリカの地で、とても最近のチンパンジー先祖対ヒト先祖の生存競争第2ラウンドが起こったのではないかなと、考えてしまうわけです。

もはやお互いに進化してしまっているので、チンパンジーはむしろ今のチンパンジーに近い獰猛な動物になっていたことでしょう。
一方、ヒトもやはり今のヒトに近く、チンパンジーに比べると、とてもひ弱な存在になっていたことでしょう。

ヒトが圧倒しています

第2ラウンド以降の結果がどうなっているかといいますと、皆さんご存知のとおりといいますか、その想像の域をはるかに超えて、今やチンパンジーは絶滅危惧種となってしまっています。

チンパンジーに比べて、ヒトって、何が強力だったのでしょうか。
知能だとか、手先の器用さだとか、道具だとか言われていますが。

下手にチンパンジーの前で武器とかを使ってしまうと、逆にチンパンジーが武器の使い方を覚えてしまって危険なように思えます。

闘って圧倒したというのではなく、ヒトの得意技といいますか、単に生活範囲を広げて、チンパンジーの生息域を破壊していった結果、間接的に圧勝した、というのが実際のところでしょうか。

アフリカ大陸の一部にしか棲めなかったチンパンジーと、世界中に適応して拡散したヒト。
その適応力の差が、種としての生存競争の結果を決めてしまったということではないでしょうか。

改めて、どうしてヒトはこんなにあちこちで棲めるのかと、驚かされてしまいます。
よくもまあ、日本列島のような世界の隅っこにまで棲もうとしたものです。今や1億人ですよ。

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2014年8月26日火曜日

眉毛の凛々しいゼニガタアザラシ at 上野動物園

カリフォルニアアシカの共食い?

日曜の午後のことです。

上野動物園でアザラシの写真を撮ろうと、ホッキョクグマとアザラシの海へ足を運びました。
なお、この施設、海なんていってますけど、実際は水道水と井戸水のブレンドっぽいです。



着いたらいきなり、アシカがアシカを食べようとしているところでした。
もう、写りこみも何も気にせずとにかくシャッターを切りました。


噛みついていたほうのアシカはあっという間に突き落とされてしまいました。
あるいは噛み逃げか?
あらためて写真でみると、意外と遠くまで飛ばされている(飛んでいる?)ことが分かります。

本命はゼニガタアザラシです

それはさておき、本当に撮りたかったのはゼニガタアザラシです。

しかし、いくら探してもアザラシが見つからないのです。

近くにいるアベックが「あ、アザラシが来た」とか言うのでそちらを見てみると、お約束で、来たのはアシカだったりするわけです。
しかもそのアベックはアシカを見て、満足して立ち去っていくのです。訂正して差し上げる気にもなりません。

それほど大きなプールではないはずなのに、アザラシはどこへ行っているのでしょう。
アシカは所狭しと言わんばかりにプールをぐるぐる回遊しています。

もしかしてこれは...

引きこもっていました


というわけで、プールの裏側、「水と氷の回廊」に入ってみました。
すると、そこにゼニガタアザラシがいました。

あまりガラスがきれいとはいえない状態だったので、この程度の写真しか撮れません。
いや、私としてはアザラシの耳の穴の分かる写真がほしかったのですが。

20分以上は潜っていられるというアザラシですから、このポジションに引きこもられてしまってはどうしようもありません。

ワンチャンス、逃しました

その後、一瞬だけ、ゼニガタアザラシが表に出てきてくれました。


もうチャンスはないかも知れない、というわけで一生懸命シャッターを切りました。
けれども、撮れた写真はこのとおり。

肝心の耳の穴は写っていないのでした。
というか、これは何でしょう。ピンボケ? 被写体ぶれ?

とりあえず、鼻を開いて呼吸中だというのは分かります。

目を閉じていますね。アシカもそうですけれど、目を閉じて悠々と泳いでいることがあります。どうしてぶつからないのでしょう。
アザラシの場合、これに加えてよく裏返って泳いでいます。退屈なのでしょうか。

そして、耳の穴こそ逃したものの、よく見ると、眉毛が写っています。
写真を撮って初めて気づきました。

ゼニガタアザラシの眉毛。

これって感覚毛でしょうか。ピンピンしてます。
これが分かっただけでもよかった、ということにしておきます。

さ、次回はもっといい写真が撮れるように練習しておかないと。

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物乞いをするニホンザル at とべ動物園

悪い癖と書かれてしまいました

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
ニホンザル。Wikimediaより。著作権情報
手を叩いてお客さんにエサをねだる様子が人気なのだそうです。
これをやるのは、とべ動物園のニホンザルではココアだけ。
おかげでたくさんエサをもらえています。

が、この行為がペギング(物乞い)といって動物園動物の悪い癖、と書かれてしまっているのです。

せっかくの工夫が

腕力に劣るココアがエサにありつくために知恵を使った、ということなのですが。

これが良くないように解釈されるのは、動物園動物はなるべく野生に近い状態でないといけない、という考えからでしょう。
動物園は単なるレクリエーション施設ではなくて、教育施設であり、研究施設であり、野生動物保護施設であるのですから。

レクリエーション施設という側から見ると、お客さんがエサやりできるくらいにはしておきたいです。
一方で、ベギングまでされると、教育施設云々の側からすると困ってしまう、といったところでしょう。

今のところ、「困ったな」と言うくらいで済んでいるようですが。

ターゲットトレーニングは?

では、ターゲットトレーニングはどういう位置づけなのでしょう。
やはり、ごほうびを使って、動物を飼育担当者が任意に動かそうとしていますが。

これは、動物の健康の管理のための必要最低限の措置、なのでしょうね。
ごほうびほしさに動物の側が、ターゲットトレーニングをねだるようになると、それはそれで困った話になりそうな気はします。

京都市動物園でやっているチンパンジーのお勉強とかは、どういう位置づけになるのでしょう。
「研究施設」という意味に重点を置いたのだということでしょうね。

ベギングを覚えることで、その動物が不幸になるのでなければ、黙認していくしかないのでしょう。

なお、とべ動物園ではお客さんが自由にエサをやっていいのではなくて、あくまで所定のエサをやっていいという話です。
これを取り違えると、話は全然違って、お客さん側のマナーの問題にもなってしまいます。

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2014年8月25日月曜日

ピントの合わないゴリラ at 上野動物園

小さいゴリラ発見

昨日、上野動物園に行ってきました。
1年前にニシローランドゴリラの赤ちゃんが生まれていたのは知っていたのですが、人気がありすぎて近寄れなかったり、ゴリラ舎の工事があったりして、見に行くことができずにいました。

それをようやく見ることができたのですが。

上野動物園ニシローランドゴリラのモモカ 1才

悪いカメラではないのですが

私が使っているのはオリンパスの「XZ-2」というカメラです。

日進月歩のデジカメの世界では、2年前に発表になったこのカメラはちょっと古い部類に入ってしまうのでしょうか。

一眼レフは重たすぎるし、ケータイのカメラでは写りに不満があるし、といった私にとってはちょうどいいくらいの性能のカメラなのです。
ピントさえ合えば、パソコンで鑑賞する分には文句なしの画質の写真が得られますし。

ピントが合わないのです

本当はもっとたくさん、ゴリラの写真、撮ったのです。

けれども、そのほとんどがこんな感じになってしまっていたのです。


カメラが、ゴリラを被写体として認識してくれず、後ろのほうの小山に、ピント、露出とも合ってしまっています。
顔検出AFが、ゴリラ相手ではうまく機能しないようです。

修行が必要です

コンデジがそもそも動物を撮る前提では設計されていないのです。
もっと別のところ、すなわち、ヒトを撮るための機能に注力されているのです。

ヒトを撮るためのその機能が、機能しないならまだしも、意図せず機能してくれるのが問題なのです。
これは使用者が克服するしかないのです。

カメラにゴリラモードとかホッキョクグマモードとかが搭載されることは、今しばらくはあり得ないのです。

ピント

最近のカメラは、自動的に画面の中からヒトの顔を見つけ出して、それにピントを合わせる機能がついてます。
これは動物相手では、まず意図したようには機能してくれません。

カメラにマニュアルでピントを合わせる機能があれば、そちらを使うのが無難です。
この点、XZ-2はマニュアルピント合わせが可能なので重宝しています。
動物園で檻がある場合は、マニュアルでピントを合わせないと、AFでは間違いなく手前の檻にピントが合ってしまいますし。

次善の策としては、顔検出機能を使わないことです。AFは画面中央でピントを合わせるようにして、トラディショナルな「半押しでのAFロック」を活用することです。

露出

露出もやはりオートでは、ヒトが綺麗に映るように調整されてしまいます。

これが動物相手ですと、悪さをしてしまいます。
白いホッキョクグマも、黒いヒグマも、どちらも露出の調整で自動的に灰色に写ってしまうのです。

これを避けるには、露出補正の機能が必要になります。
マニュアル露出はさすがに面倒すぎて、よほど修行を積まないとシャッターチャンスを逃してしまいます。

次善の策としては、スポット測光の活用です。
しかし、AFロックとの併用がうまくいかないという問題があります。ホッキョクグマにピントを合わせると、そこを測光することになるので自動的にホッキョクグマが灰色になってしまいます。

XZ-2で十分です

結局のところ、XZ-2なら、マニュアルでのピント合わせもできますし、露出補正もできるので、十分なはずなのです。

私が下手なのです。

練習するしかないですね。

実は、今、相当悔しかったりします。
次、上野動物園のゴリラを見に行けるのはいつになるのでしょうか。

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3度登場するアメリカバイソン at おびひろ動物園、富山市ファミリーパーク、アフリカンサファリ

記事がかぶるのです

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
一日でバイソンの記事が3本もかぶってしまいました。

アメリカバイソン。Wikimediaより。著作権情報


バイソンです


バイソンというのは有名な動物です。

別名、バッファローともいいます。
パソコン周辺機器で有名な(株)バッファローもこれにちなんだ社名です(厳密にいうと、プリンタの「バッファー」にちなむ社名で、バッファローという生き物に語呂を合わせた、と説明しないといけませんが)。

他にも、プログラミングをやる人にとっては、GNU bison というソフトウェアの名前でも馴染みがあるかと思います。ヌーとバイソンを一緒くたにしているようで、これはこれで 不思議なネーミングではあります。
なお、ソフトウェアの実際の機能と、バイソンとは何の関係もありません。

というわけで、バイソンという動物はそこそこ名前は売れているのですが、世間的に見て、ゾウ、キリン、ライオンなどといった動物園のスター動物と比べると、人気は一つ劣っているようです。
特に動物園の動物としては。

2年ほど前、上野動物園で飼育されているアメリカバイソンの「グンマ」が亡くなったときも、これはきっとネットで「グンマ死亡」のネタで盛り上がるだろうなと不謹慎ながら思ったのですが、まったくスルーされてしまっておりました。

絶滅寸前から復活しました

野生のアメリカバイソンといえば、一時は人間のせいで750頭くらいにまで頭数が減っていました。
それが、保護政策が奏功して、現在は30万頭を超えるくらいにまで復活してきています。
このあたりの話はWikipediaのアメリカバイソンの記事に詳しいです。

この保護政策のおかげで、日本の動物園に展示用動物として入ってくる頭数が、他の動物に比べて意外と少なかったということなのでしょうか。

おびひろ動物園では目立たないのです

おびひろ動物園のブログでは、毎朝、その日のスポットガイドの予定が公表されます。
単に予定表だけだと寂しいからでしょうか。
毎日予定表に合わせて、1種類ずつ、動物が紹介されています。
それが本日たまたまバイソンだったのです。

いつも一言添えられているのですが、アメリカバイソンについては「あまり目立つ存在ではありません。身体は大きいんですが・・・。」などと書かれてしまっています。

富山市ファミリーパークではファミリーネタです

こちらのブログでは、母娘の「ゆう」と「ユイ」が登場します。
親子では済まされない、微妙な両者の関係。
狙ったわけではないのでしょうが、さすが「ファミリー」パークですね。

アフリカンサファリでは現実離れです

そもそも、アメリカバイソンがアフリカンサファリにいること自体がゲフンゲフンなのです。
動物園でぼんやり動物を眺めていると、生息域の違いまで考えが及ばないことがよくあります。
最近、上野動物園でもそのあたりを配慮したのか、ホッキョクグマとペンギンの展示場所を必要以上に引き離してしまいました(ペンギンは北極にはいません)。

アメリカバイソンは名前のとおり、アメリカの動物です。

本日登場のもう一頭の動物はミナミシロサイ。アフリカの動物です(こちらはアフリカンサファリでノープロブレムです)。

バイソンがサイのエサを横取りしようとしているのですが、そもそも野生下ではありえない状況なのです。

これは動物園、それも、サファリ形式ならではの光景です。

また、写真では分かりにくいですが、サイって、バイソンの倍くらいの体重があるので、にらめっこでは済まない状況だとも思えるのですが。
これはさすがに現地に行って見てみないと、緊迫度は分かりませんね。

もう二度とないでしょう

たとえばフンボルトペンギンの孵化とか、季節性があって、あちこちの動物園・水族館で飼育されている動物なら、一日にブログのネタが何本かかぶることはあります。

けれどもアメリカバイソンの記事が一日に3本も重なることは、もう二度とないでしょう。

特に今日は、季節も何も関係のない、本当に偶然のネタ3本でしたし。

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2014年8月22日金曜日

大きくなったアムールヤマネコ at 井の頭自然文化園

生後5か月になりました

いつものように、アムールヤマネコの子どもの様子を伺いに行きました。

そうしたら大きくなっていてびっくり。いや、1週間前にも見たので、そんなに急に大きくなっているはずはないのですけれど。
けれども大きくなっています。

どれくらい大きくなっているかと言いますと、お母さんと並べてみるとこんな感じになっています。


右が子どもです。
と、説明書きをつけないと分からないくらいに大きくなりました。

これだとお母さんの顔が木の陰に隠れてしまうので、ちょっとカメラを動かしてみました。


今度は子どものお尻が画面からはみ出してしまいました。

やっぱり大きくなっていますね。

井の頭自然文化園の公式Twitterで流れてきた写真でも、親子はこの位置で、この格好をしていました。

野生の本能?

ところで、アムールヤマネコって、いつもケージ内のこの位置にいるのです。
お気に入りのポジションというやつです。

時間帯によっては、この下の笹の陰にいることもあります。

大体、この2か所のいずれかが最近の定位置です。
以前、このケージを使用していたツシマヤマネコのトラジロウも似たような場所を好んでいました。

ネコの仲間なので、風通しのいい場所、涼しい場所が分かっているのだろうなと、ずっと思い続けていたのですが。

最近になって、違う考えが頭に浮かんできました。

野生の本能で、敵襲に備えたポジション取りをしている可能性です。

野生のアムールヤマネコの棲んでいる朝鮮半島、中国のあたりは、ヒョウやトラも棲んでいます。油断していると、アムールヤマネコは捕食される立場なのです。

襲われるかもしれない、というわけで、敵からは見つかりにくく、こちらからは先に敵を見つけやすいポジションを取っているのではないかな、と思い始めたわけです。

ツシマヤマネコだって、同種で縄張り争いをしますし、対馬では捕食されないまでも、ヤマネコより力の強い動物はいますし、天敵ともいえるヒトを警戒する必要はありますし。

さて、どこをどう観察すれば、この仮説の検証ができるのでしょうか。

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普通に展示開始されるユーラシアカワウソの赤ちゃん at 安佐動物公園

知らせがないのは無事の証?

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:

本当に必要なお知らせはそれじゃない、と見た瞬間は思ったのですが。

と言いますのも、一昨日以来、新聞、テレビ、ネットでも、広島市の土砂災害のニュースがトップで扱われっぱなしだったからです。

土砂災害があったのは、広島市安佐北区、安佐南区で、2014年8月12日午前10時の時点で死亡・行方不明が合わせて90人という大参事になっています。

安佐動物公園があるのは広島市安佐北区。
人の被害が一番の関心事とはいえ、安佐動物公園についても心配される状況ではあるわけです。

それが、ようやく出てきたお知らせが「カワウソの子ども展示します」って、それ、何か違いませんかと、一瞬思ってしまったわけです。

とりあえず、カワウソの子どもが展示できるということは、無事ということも含んでいるのでしょうが。

ユーラシアカワウソ。Wikimediaより。著作権情報

表現が難しいのです

落ち着けば、いろいろと背景が考えられます。
本当に純粋にカワウソの公開を告知したかっただけ、というのはあまりにおかしいですので。

以下は私の勝手な考えです(まあ、このブログの記事全体が勝手な考えで構成されているのですが)。
  • 上司などの承認が必要で、WEBサイトを機動的に更新できない
  • そもそも天災関連のお知らせはWEBサイトで告知するものではないと決めている
  • 無事を告知するためにあえてこの表現にした
といった可能性が、ざっと思いつきました。

安佐動物公園は広島市が設置し、指定管理者が運営・管理する、事実上の公営動物園です。ですので、市の意向がどうしても反映されます。
担当者、あるいは園長レベルの判断ではWEBサイトに掲載できない事項があるのかもしれません。
一旦、今日はカワウソのニュースを載せると決めたら、ハンコをいくつも集めてようやく掲載が決まり、それをそう簡単に臨時ニュースで覆すわけにはいかない、といった裏事情は考えられます。

それ以前に、市の意向などとは関係なく、WEBサイトを開設する際のルール作りとして、臨時休園はともかく、予定通り開園しているものわざわざ告知しない、というお約束にしてあったのかも知れません。
もっと現実的には、担当者の暴走を防ぐ意味などから、WEBサイトに掲載してもいい事柄というものがあらかじめ決められていて、その中に「天災時の無事の報告」が含まれていないので、規則上、掲載できなかった、ということも考えられます。
で、当初からの予定に入っていたカワウソのニュースだけが告知されてしまったという事情が考えられます。

最後の最後に私の中で考えられたのが、無事を告知するために、あえてニュースにするほどでもないニュースを公開した、という可能性です。

人的被害が出ている中で、自分のところだけは無事ですよ、みたいな意味に捉えられかねない告知はしにくいものです。
なので、当たり障りなく、無事を告知する手段として、当たり障りのないお知らせを一本掲載した、ということは考えられないでしょうか。
いえ、きっとそうに違いありません。

今日も大雨です

さて、広島市は今日も大雨で警報が出されています。

これ以上被害が拡大しないことを切に願うばかりです。

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2014年8月21日木曜日

ガンガンいくアライグマ at 井の頭自然文化園

特定外来生物という看板は外せないのです

アライグマという動物を語るにあたっては、もはや、「特定外来生物」という肩書は抜きにはできません。

おそらくはペットとして飼われていたアライグマが逃げ出して、自然下で繁殖し、日本に定着してしまっています。
そして、日本にもともと住んでいた他の生き物を食べたり、追い出したりしてしまっています。
農業被害他を引き起こして人間に迷惑をかけることもあります。

ペットを飼うときは最後まで責任をもちましょう。

以上が堅い話です。

パフォーマーなのです


画面の中央にいるのが、今日の主役、井の頭自然文化園のアライグマです。
色々と面白い仕草を見せてくれることが多いです。
(だからといって、自分でもペットとして飼えるのではないか、などと安易には考えないでください)

先日は、後ろ足2本で立ち上がって、しきりにジャンプして、お客さんから「かわいーっ」て悲鳴のような声援をもらっていました。

そしてこの日はというと、このように出入り口に向かってお相撲さんのような姿勢をとっていました。

いく気満々です

この後、どういう動きをしたかと言いますと、


一歩下がってタメをつくりました。

そして、なぜか隣の出入り口に向かって突進し...



この姿勢で一旦停止しました。

なぜおでこからいかない?

そして、ガン!

おもむろに後頭部から激突です。
頭突きというのはおでこが基本で、下手が脳天、までは分かるのですが、このアライグマは後頭部から行ってしまいました。
しかもこの姿勢です。

続けて、ガン、ガンと音が響きました。

何か辛いことがあったのでしょうか。
同じ姿勢のまま後頭部を金属のドアに2回、3回と打ちつけていました。

これが人間だったら、相当に怖い光景です。

さすがに観衆から黄色い歓声が上がることはありませんでした。
このパフォーマンスは続けないほうがいいと思います。

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今年の阪神強いなぁ at アフリカンサファリ

首位まで0.5ゲーム差の2位です

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:

ぜひ、記事内の写真を見てください。
ベンガルトラが仲良く水につかっています。

これを見ていると、テレビを見ながら
「今年の阪神強いなぁ」
「これで大和戻ってきたらどうする?」
「そろそろメッセ、変えたらなあかんやろ」
みたいな会話をしていそうな気がして仕方がありません。

単に虎つながり、というだけでなく、大阪のおばちゃんのヒョウ柄シャツ(ヒョウの体の模様ではなく、大きな顔が中央にドンと描かれているものを指す。よく見るとトラであることも多い)からも、こういった会話を連想してしまいます。

トラの目が、正面に二つついているから、ついつい擬人化して考えたくなってしまう、というのもあるかも知れません。

自然ではありえない光景です

けれども、これって、飼育下だからこその光景なのです。

ネコ科の動物は野生下では群を作りません。
ライオンだけが例外です。

縄張りを持つ動物は、1頭だけで広い縄張りを持ったほうが生き易いのです。

サファリパークでこうやってのんびりできるのは、エサに不自由していないからなのでしょうかね。

エサさえあれば集まって仲良くしたいのか、それとも単にプールがここにしかないから仕方なく集まって入っているだけなのか、それは私には分かりません。

どこまで野生に近づける?


私がいつも行く井の頭自然文化園にはずっと小さいネコ科の動物ですが、アムールヤマネコがいます。
しかし、エサを与えていても、2頭以上が仲良く暮らしていけるようには見えません。
金網越しに威嚇しあっていたりしますし。

野生に近い姿にしておきたい、という考えが飼育する側にもあるのだと思われます。

サファリのように群で生活させようとすると、子どもの頃から群れに慣れさせるだとか、そういった訓練のようなものが必要でしょう。
逆にそれは、万が一の場合にも、野生には戻せないということになります。
野生に戻す可能性がまったく無い、という前提がないと、そういう飼育の仕方はできないでしょう。


ベンガルトラ。Wkimediaより。著作権情報

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2014年8月20日水曜日

日本のウサギではないニホンノウサギ at 井の頭自然文化園

恥ずかしい発言

動物園にいると、他の来園者の恥ずかしい会話が意外と耳にとまるものです。
  • げっ歯類を「げっぱるい」と大声で読む。
  • アシカとアザラシを取り違える。
  • カワウソとクマを取り違える(注:上野動物園ではマレーグマとコツメカワウソが隣り合って展示されているため、種ラベルを見間違えるとこうなります。カワウソとクマの違いくらい見ればわかるだろうという予断は禁物です)。

などなど...

私のよく行く井の頭文化園で、ここまでではないのですが、ちょっと困った読み方をする声が聞こえてきました。

「あ、日本の、ウサギだ」
ニホンノウサギ
確かに種ラベルには「ニホンノウサギ」と書いてあるのですが。

できれば「ニホン、ノウサギ」と読んでほしいのです。日本野ウサギなのです。
なお、同じような話で、多摩動物公園のモウコノウマという動物もいます。

たくましく生きてます

ところで、上の写真のノウサギ、よく見ていただけますでしょうか。

耳の大きさが左右で異なっています。

生まれた直後のトラブルで片方の耳を半分以上失ってしまっているのです。

ウサギを飼っている知人が、「耳がないと熱を逃がせないから、夏を越せないんじゃないか」と言って心配していました。
私は、生まれたばかりだから、うまくすれば耳が再生してくれるのではないかと、微かな期待を持っていました。
しかし、期待は期待にすぎず、片方の耳が短いまま、このウサギは育ってしまいました。

そしてもう、4回目の夏を越そうとしています。
すなわち、片方の耳を半分以上なくしたままで、東京の夏に適応できているのです。

あまりにも普通にそこにいるので、常連組でも心配どころか、最近は話題に上がることすらなくなってきていました。

本当は生きているということは素晴らしいことなのに、生きている間はなかなか実感できないものなのですね。

わたしも「あ、日本のウサギだ」が聞こえてこなかったら、今回、わざわざ写真を撮りにそこまで行っていなかったことでしょう。

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望みをつなぐホッキョクギツネ at 宮城蔵王キツネ村

北極キツネって、ホッキョクギツネ?

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
ホッキョクギツネ。Wikimediaより。著作権情報

日記のタイトル、「北極キツネ」に「?」がついていますが、これは本文を読んでいただければわかります。
夏毛になった個体と、なぜか換毛がうまくいかず冬毛のままの個体がいて、違う動物のように見えているのです。

というわけで、今回の記事は間違いなく「ホッキョクギツネ」に関する記事です。

今月初めに残念なニュースがありました

それよりも、ホッキョクギツネと聞いて真っ先に思い出したのはこちらの記事でした。

2014年8月20日現在で、続報がないので心配は続いています。
先月末から今月にかけて、旭山動物園で、ホッキョクギツネの親子あわせて8頭が続けざまに亡くなってしまいました。
残されたのはオス1頭で、こちらも展示中止となっています。

日本動物園水族館協会のWEBサイトで調べたところ、日本でホッキョクギツネを飼育しているのは旭山動物園だけということでした。
メスの個体の補充がうまくいかないと、日本でホッキョクギツネを見られる施設は近い将来なくなってしまうのではないかと思いこんで、心配していたところでした。

協会非加盟の施設もあります

動物園水族館協会という組織の是非についてはここでは論じるつもりはありません。
ちょっとした考え方の違いで、協会に加盟していない施設も日本にはたくさんあります。

宮城蔵王キツネ村も協会には加盟していませんでした。
ですので、協会のデータベースには同施設飼育のホッキョクギツネの情報は反映されていなかったのです。

こちらの園ではまだ何頭かホッキョクギツネが飼育されているようです。

青ギツネ、シャドーギツネ

上野動物園とかに行きなれていると、ちょっと動物の表記を変えられただけで訳がわからなくなるものです。
上野動物園では「コビトカバ」として展示されていた動物が、南紀白浜のアドベンチャーワールドでは「ミニカバ」という名前で展示されていて、どこが違うのかと延々眺め続けていたこともありました。



青ギツネ、シャドーギツネというのは、旭山動物園でいう、ホッキョクギツネのことだったようです。

というわけで、まだ国内でも、ホッキョクギツネを見ることができてよかった、というのが本日の結論になります。

動物園水族館協会非加盟の園であっても、データベース情報くらい共有すればいいのに、と外野からは思ってしまうのですが、深入りする話ではありませんね。

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2014年8月19日火曜日

低いところにいるシロフクロウ at 井の頭自然文化園

転々とするシロフクロウ

8月の上旬、井の頭自然文化園にシロフクロウがやってきました。

最初のうちは、こんなところにいました。



砂場の縁にとまっていました。
まだ他にとまるところが無かったからです。

それが一週間経つと、止まり木ができていました。


この位置が、そこそこ自然なのではないかと思います。
この写真、大事なのでしっかりと覚えておいてください。

このころ、井の頭自然文化園のホームページに、シロフクロウ展示開始の記事が掲載されました。

そして一昨日、今度はこんなところにいました。


敢えて止まり木を外し、砂場の枠に逆戻りしています。
この低い位置がしばらくは定位置になりそうです。

なぜなら...

涼しいのです

別の角度から見てみましょう。


冷風機が設置されたのです。
2枚目の写真を撮ったときにはありませんでした。

シロフクロウは元々は北極圏にすんでいる鳥ですから、東京都武蔵野市御殿山の夏はさすがに暑すぎたようです。

今回のシロフクロウは多摩動物公園からやってきたので、東京の夏は初めてではなかったのですが、ちょっとした展示場所の違いが、シロフクロウにとっては大きな違いになってしまったのでしょうか。
上の2枚目の写真、よく見ると羽毛が乱れていますし、写真では分かりませんが、息が乱れてしまって来園者からも心配の声が上がっていました。

それで急きょ冷風機が設置されたようです。あくまで推測ですが。
井の頭自然文化園のホームページで公開されている情報ですが、実はこの間に一羽、亡くなっています。冷風機設置前か後かはわかりません)

秋になるまで、冷風機の前は動けないでしょうね。

扇風機では意味がないという説

今回、冷風機が設置されたというのが一つ、意味をもっているらしいです。
私が小耳にはさんだ、部外者の勝手ではあるものの、説得力のある説明です。
一応紹介しておきます。

上の2枚目の写真では、画面の外ではありますが、右上に扇風機が設置されていました。
限られた手段の中でおそらくは飼育員さんがやりくりして設置したものだったのでしょう。

けれども、鳥には汗腺がありません。
ヒトは汗をかきますから、扇風機にあたると気化熱で涼しくなります。
これは汗をかけない鳥にとっては真似のできないことです。
鳥にとって扇風機はたんに暑い空気をかきまわすだけの装置でしかないのだそうです。

人間と同じように思いやっても、意味がなかったりするものなのですね。

冷たい風の出てくる、冷風機でないと意味がないとのことでした。

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カバの魅力を語る担当者 at 東武動物公園

カバ大好き

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて気になったのがこちらの記事です。
参考:
カバ。Wikimediaより。著作権情報
東武動物公園のブログのページを開いて驚きました。
今風の動物園のブログらしからず、黒々とした記事。
文字ばかりだったのです。

最後のほうに写真1枚ありましたけれど。

もうこの文章の多さだけで、担当者の「カバ大好き」が伝わってきます(もっとも、このノリの記事を毎日のように書き続ける鳥羽水族館という上手がいますが)。

私の身近にも、カバ大好きな人がたくさんいるので、カバについてはとても口をはさみにくいのです。

カバが好き?

この記事、知ってか知らずか、ひたすらカバという種について語ってしまっているところがポイントの一つです。
じゃあ、東武動物公園のカバはどうなの? という部分がまったくなくて、最初から最後まで種としての「カバ語り」です。

東武動物公園までわざわざ来なくても、まずは身近な動物園でカバを見て、カバのファンになってよ。
そしていつか動物動物公園まできてここのカバを見て行ってよ、という奥ゆかしい営業戦略、でもなさそうです。

純粋に「カバは最強?」という問いに真正面から答えすぎたのでしょう。

東武動物公園で飼育している個体の話に持っていかず、カバという種全体の話のまま締めくくってしまったことは、この記事の資料としての価値を大きく上げています。
著作権がなければ、この記事をコピーして日本中の動物園のカバの前に貼り出したいくらいです。

その一方で、記事をきれいに締めくくってしまい、人をカバ好きにする「きっかけ」になるような決定的なインパクトが無いのが残念だったりします。
いえ、このままでいいのですけれど。

このカバが好き

私事でいきますと、それほど熱狂的なカバ好きではありません。
上野動物園に行ったら、カバのジローは元気かな? と様子を見に行く程度です。
今日は機嫌が悪いとか何だとか説明してくれるフリークの方々ほどの繊細な観察眼は持ち合わせていません。

でも、ジローは好きです。他のカバと入り混じったら多分、個体識別できませんけれど。

ジローは、フリークの女性に「ジローちゃん」と声をかけられたら口を開けてみせてくれたりして、妙に人懐こいカバです。
そして、雨の日くらいしから入れないのですが、屋内展示場にはジローのエピソードの数々を書いたボードがあるのです。
そのボードに書いていないことでも、カバファンの方が色々と教えてくれます。

そうやって、カバの中でも、というよりは他の動物も含めても、特別なエピソードを持っているから、ジローに興味がわくわけです。


こういうドラマがあると、ついつい気になってしまいます。

真面目な動物園


でも、動物園という施設側から真面目に考えると、そういった個体のファンを増やすのではなくて、あくまで「カバという種」に興味をもつ人を増やすのが社会的使命であり、動物園の存在意義だということになるのでしょう。

きっかけ作りという点から見ると、他の園のブログのように個体の情報を書き連ねるほうが効果的なのは確実です。

一方でそれは、動物園動物を「見せ物」にしているだとか、「ペット」にしているだとか、真面目な動物園人ほど忌避する内容になってしまうのもまた確実です。

結果として、あくまで「カバという種」で内容を貫いてしまった東武動物公園の今日のブログ記事、輝いています。

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2014年8月18日月曜日

待ちきれないフンボルトペンギンたち at 井の頭自然文化園

ここはどこ?

昨日、井の頭自然文化園で撮ってきたフンボルトペンギンの写真です。

ありえない場所をフンボルトペンギンたちが歩いていました。


ここがどこかというと、プールの底です。



こうやって見ると分かりやすいでしょうか。
手前のペンギンが普段の陸地? にいます。奥のペンギンがプールの底を歩いています。

プールの清掃が終わったばかりで、まだ水が張られていないのです。
画面には写っていませんが、左側のほうからじゃんじゃん水が補充されている最中でした。

待ってられません



手前のペンギンを見ればわかるように、まだほとんど水はありません。水たまり程度の深さです。
なのに、奥のペンギンはもう泳ぐスタンバイをしています。

お腹が完全にプールの底についてしまっています。

それをうらやましそうにのぞき込む2羽のペンギン。


こちら、やや汚れて見えますが、年に一度の換羽中です。
羽毛が水をはじかないので、この状態では水に入ることができません。

黙って上から見学するしかありません。



と思っていたら、がまんしきれずに飛び込んでしまいました。
水がまだほとんどないので、飛び込むというよりは、飛び降りるといった感じだったのですが。

泳ぎさえしなければ、水につかってしまってもいいでしょ、とでも言いたげです。


こちらのペンギンは、意地になっているのか、お腹をプールの底でこすりながらも、あくまでこの姿勢で移動していました。

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スイカのタネを残すカピバラ at 王子動物園

カピバラのスイカの食べ方に新しいバリエーションが

カピバラ。Wikimediaより。著作権情報

少し前のお話になります。
日刊 Zoo Ring の記事をまとめていてカピバラ関係でこれは面白いと思った記事がありました。

参考:


最後の2枚の写真に注目してください。
カピバラが、スイカのタネを器用に残してスイカを食べています。

カピバラの歯(門歯以外)

カピバラというと、ついついあの出っ歯、げっ歯類のいわれにもなった、門歯に目が行ってしまいます。
しかし、この出っ歯をいくら器用に使ったところで、スイカのタネを残すのは無理です。

カピバラは門歯が有名な一方で、それ以外の歯がどうなっているかについては、あまり観察されていないものです。

というわけで、気になって調べてみました。

ここで、大失敗。

Googleで、カピバラの歯の並びを調べようとして、いろいろなキーワードを試したのですが、「カピバラ 頭骨」で画像検索は止めたほうがいいです。
いきなりカピバラの生首みたいな写真が表示されてびっくりしてしまいました。
Googleさんも、このあたりのグロテスク画像のブロック技術とか、どうにかならないのでしょうか。

あらためて、Wikipediaで探してきたカピバラの頭骨のイラストが下のとおりとなっています(著作権関連については、パブリック・ドメインになっています)。


よほど大きく口を開けないと、出っ歯以外は見えないわけですね。
草食動物らしく、草をすりつぶすための臼歯が奥のほうにそろっています。

タネの残し方

実際に自分でスイカを食べながら、タネの残し方を考えてみました。

人間なら、口に入れる前に、手でタネを取り除くことができますが、カピバラの指ではこれはちょっと無理そうです。

一旦口に入れてしまうと、奥歯と舌の連携で、タネだけを口に残して、実だけを歯ですりつぶして飲み込む、という動作になります。そして最後に口に残ったタネだけを吐き出すわけです。

王子動物園のカピバラがこのような食べ方をしたとして、タネがほぼ一か所に残されているのは不思議な光景です。
吐き出したにしては、タネがそれほど散らかっていないように見えますし、口から戻したにしては、タネ以外が少なすぎる印象です。

実際のところ、どうやってタネを残したのかは、現場で観察してみないと分かりそうにないですね。

しかし、今のところタネを残すカピバラは王子動物園に1頭のみ。しかもスイカが与えられるのはイベントの時間帯のみ。
さらにさらに、見える所でスイカを食べてくれるとは限りません。

このタネの残し方、永遠の謎として終わってしまう可能性が高いようです。

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2014年8月14日木曜日

驚異の USTREAM 生中継 at 須磨海浜水族園

今朝、日刊 Zoo Ring の記事をまとめていて、これが気になりました。

参考:
殻を割って子ガメが出てくる瞬間を見られたなら、これほど感動的なものはありません。
しかも生中継です。今、まさに子ガメたちが出てきているのです。

とはいえ、相手は生き物なのでした。
アカウミガメ。Wikimediaより。著作権情報


動きがあったら呼んでください

喜び勇んで USTREAM の画面を開いてみたのですが。

そこには卵が写っているだけでした。

10分ほど待ちましたが動きはありませんでした。

これって、一般庶民はどうやって鑑賞すればいいのでしょうか。

とりあえずパソコンのスイッチを入れっぱなしにして、動きが出るのを待つしかないのでしょうか。
他のことやりたいから「動きがあったら呼んでください」と言いたくなります。

ところで、水族園のほうではこれはやはり24時間監視体制に入っているのでしょうかね。
よほど好きな人であっても、これはちょっと辛い作業じゃないかなと、勝手に想像してしまいます。

とにかく2014年8月14日、13:45現在も、USTREAM 静止画状態に変化なしです。

現場には行かないで

最後に一つだけまじめなお話を。

この中継をするということはすなわち、現場に人が行ってしまうとカメ(あるいは近くの住民?)にとって迷惑だということのようです。
現場を守るため、いくら近所だといっても、孵化の様子は USTREAM で見守って、現場には足を運ばないようにしてください。

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動物園のIT機器 at 円山動物園 福岡市動物園

動物園・水族館でも今やホームページは当たり前の時代ですよね。

私のよく行く井の頭自然文化園でも、企画展で、ICチップやRFIDリーダーを使った展示をよく見かけます。
ぬいぐるみをボードの上に載せたら説明が画面に表示されるような展示です。

私の連れが原理に興味を持って、Suicaをボードの上に載せてしまい、面倒なことになりかけたこともありました。
Suicaを載せるほうも悪いのですが、それくらいで誤動作するシステムを使っているあたり、まだまだ試行錯誤なところもあるのでしょうね。
園の方、ごめんなさい。

超音波探知機に遠赤外線カメラ

さて、本日、日刊 Zoo Ring の記事をまとめていてIT関係でこれは面白いと思った記事が2件ありました。

参考:



円山動物園の記事では、コウモリを探すのに超音波探知機が、福岡市動物園の記事では消灯後の獣舎内の様子を撮影するのに遠赤外線カメラが使われています。

コウモリ探知機

まず、超音波探知機のほうですが、こちらはそのものズバリ、「コウモリ探知機(バット・ディテクター)」という商品があります。
ネットで検索してみると、1万円以下の組み立てキットから、4万円以上の完成品まで、多種多様な商品が見つかります。

コウモリを探知するだけにしか使えなさそうなので、あまり安い買い物だとは思えません。
よほど好きな人が買うものなのでしょう。

防水加工して海でイルカ探しに使えたりしないかなとも思いましたが、そのような海域まで行くことのほうがよほど大変ですね。

遠赤外線カメラ

福岡市動物園で使用された遠赤外線カメラですが、これは、市販のビデオカメラの夜間モードとの違いが私には分かりませんでした。
SONYのビデオカメラのちょっといいタイプだと、ナイトショットという機能がついています。

こういった感じのものに業務用としてのチューンナップがされているのでしょうかね。

もっとも、民生用のカメラの場合、原理としては赤外線ライトを照射しているわけで、人間にはその赤外線が見えなくても、動物にも見えていないという保証はありません。
人間にとって真っ暗でも、動物にとってはまぶしくて仕方がないという状況になっている可能性もあるわけです。

普通に暗視カメラでもよかったのではないかと思ってしまうのですが、暗視カメラでは役に立たないくらい獣舎の中って真っ暗になるということだったのでしょうかね。

ちなみに、赤外線照射タイプのカメラで2万円前後、暗視カメラで4万円前後から手に入るようですが、一般の方がそんなものを夜の動物園の真っ暗な獣舎にもちこむ場面というのが想定できません。
基本、防犯カメラとして売られています。

使いこなし

こういったIT機器を投入したところで、例えばコウモリなら、見つかった種や場所を記録していくだとか、遠赤外線カメラなら画像を整理していおくだとか、そういったアフター作業をしなければ、面白かったねだけで終わってしまいます。

そういった作業、慣れないと時間がかかります。

結局、装置類よりもその操作にかかる人件費のほうが洒落にならない、というありがちな結論に落ち着きそうですね。

ちなみに民生用の赤外線照射型のビデオカメラで一番入手しやすそうだったのはこちらです。
かわいいペットが夜中に何をやっているか撮影してみたりできるかも知れません。


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2014年8月13日水曜日

この夏2件目 贅沢にスイカを食べるカピバラ at 草津熱帯圏

カピバラはスイカ大好きなのです

カピバラ。Wikimediaより。著作権情報

カピバラは基本的に酸っぱいものは苦手で、甘いものは大好きなのだそうです。

この季節、甘いものの代表格はスイカ。

各地の動物園・水族館で、カピバラにスイカがプレゼントされています。

伊豆のシャボテン公園と長崎のバイオパークで、スイカの早食い競争をやってみたり、大洗水族館では思わず後足で立ち上がってしまったりしています。
淡路ファームパークでなぜか思いっきり無視されたりもしていますが。

そんな中、目に留まるニュースが今朝、見つかりました。

前も見たぞ


毎朝、日刊 Zoo Ring(動物園ニュース、水族館ニュース) の記事作成をしていると、あれ? この記事、前もあったんじゃないかな、と思うことがよくあります。

動物園・水族館のニュースの出し方にはそれぞれクセがあります。

例えば先日台風11号が来て、臨時休園になった動物園があったとします。
ホームページのニュース一覧に「本日は休園します」というニュースが掲載されるわけです。

そして、翌日、台風は過ぎ去ったので開園したとします。
すると、昨日の「本日は休園します」のニュースを削除してしまうわけです。何事もなかったかのように。

するとすると、例えばホームページに掲載するニュースが10件と決まっている場合、ニュースが1件減るので、昨日はページからはみ出して表示されていなかった古いニュースがあたかも今日のニュースであるかのように復活してしまうことがあるのです。
こんなシステムを採用している園がいくつかあるのです。

ぼんやり、昨日のホームページのスナップショットと、今日のホームページのスナップショットを比べていると、半年くらい前のニュースをついうっかり、「本日の更新情報」として 日刊 Zoo Ring に掲載してしまったりするのです。

なので、今朝、このニュースを見たときに、ちょっと身構えてしまいました。



スイカの皮だけを食べるカピバラ

文章を読んでいくと、最後のほうに
まりも母さんはスイカの皮は食べて赤い部分は足で踏み潰していたみたいですが(´д`|||)
などと書かれています。
写真はありませんでしたが。

確か、前もどこかで同じような記事を見た覚えがあるのです。

ブログの日付を確認したところ、間違いなく昨日更新ですので、最新の記事です。

どこか他の園で同じようなことがあったのだなと、あらためて探し直してみると、見つかりました。




こちらは写真があります。

思いっきりスイカの実を踏み潰しています。

とりあえずこの夏2件目の類似犯。

赤いところの味を知らないだけなのか、本当に嫌いなのか、どちらなのでしょうかね。

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ロバが偏ってます

珍獣です

ロバ、見たことありますか?
童話などにはよく登場するのですが、実は日本ではかなりの珍獣なのですよ。
名前は聞いたことがあっても、実物ってどこで見られると思いますか?
私なら、上野動物園なのですけれど。それは上野動物園が近くにあるから言えることであって、住んでいる地域によっては半径100km以内にロバがいなかったりするのです。

きっかけはこの記事


本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて、ちょっと気になる記事がありました。
参考:
ロバ。Wikimediaより。著作権情報
そういえば、私がよく行く、井の頭自然文化園にはロバがいないなと思いあたりまして。
ヤギとかはいるのですが。

上野以外でどこへ行けば見られるのかと思って調べてみたら、こと動物園に限っては、興味深い分布になっていることが分かったのです。

関東と中部に集中

日本動物園水族館協会のホームページでざっと調べたところ、ロバの見られる動物園は次のとおりとなっていました。

  • 東北…盛岡市動物公園、八木山動物公園
  • 関東…那須どうぶつ王国、宇都宮動物園、かみね動物園、埼玉県こども動物自然公園、狭山智光山動物園、上野動物園、大島公園動物園、羽村市動物公園、千葉市動物公園、市川市動植物園、夢見ケ崎動物公園、遊亀公園動物園、市原ぞうの国
  • 中部…須坂市動物園、茶臼山動物園、富士サファリ、日本平動物園、浜松市動物園、豊橋総合動植物公園
  • 近畿…京都市動物園、みさき公園、姫路動物園、淡路ファームパーク
  • 九州…到津の森公園、海の中道動物の森、平川動物公園


動物園水族館協会に加盟していない動物園も数十施設ありますので、これがすべてというわけではありません。
観光牧場や移動動物園にもロバはいます。
が、観光牧場は数が限られていますし、移動動物園はこちらから簡単に見に行ける施設というわけでもありません。

「動物園」としてロバを展示している施設は、関東と中部(長野県、静岡県)に極端に集中しており、一方で、北海道や中国四国では0件。
偏ってしまっています。

日本のロバは200頭?

ちょっと庭が広ければ一般家庭でも飼育できる動物ですので、正確な数は分かっていないのでしょうが。
Wikipedeiaのロバの記事によると、一説には日本にはロバは200頭前後しかいないのではないかといわれることもあるようです。
これは極論としても、現実的に考えても数百頭レベルなのだそうです。

日本では家畜としてのロバの需要がほとんどなくて、動物園等での展示用かペットとしてしか飼われていないということなのでしょう。

ウマで十分?

ここからはいつものごとく勝手な推測になります。

上野動物園で見比べればわかるのですが、ロバって、ポニーや日本の在来馬とそれほど大きさが変わりません。
ロバはウマに比べると、粗食で済むというのが大きなポイントなのですが、性格がよろしくないという大きな欠点があります。
ということは、エサの手配ができるなら、ウマのほうが飼いやすいということではないでしょうか。

動物園によくあるふれあいコーナーなどでも、ウマのほうが扱いやすいでしょうし。
一般家庭ならともかく、そもそも飼育設備の整った動物園なら、ポニーとロバなら、ポニーのほうが飼いやすいのでしょう。

動物園でロバを飼うのなら、わざわざロバを飼う理由が必要になってくるわけです。博物館的な展示を目指すとか。

にしても、関東と中部の動物園にロバが集中しているのはどうしたことでしょう。

単にデータベースの精度の問題?

実は、日本動物園水族館協会のデータに、ぱっと見ておかしな点があるのです。

今回の調査のきっかけになった富山市ファミリーパークが出てきていません。

他にも、四国愛媛県のとべ動物園にはロバがいるのですが、やはり出てきていません。
中国地方にある池田動物園も然りです(日本動物園水族館協会には非加盟ですが、中国地方ですと渋川動物園、秋吉台のサファリランドにもロバはいます)。

家畜だし、血統管理にそれほど気を遣わなくていいやと勝手に判断した人たちが、データベースにおざなりに登録してしまっただけかもしれません。

結局、日本中にいるのかいないのか、わからないという結論になりそうなのですが、知名度ほど簡単に見られる動物ではない、という点には変わりはないのでした。

ドンキーコングなんてゲームもありましたが、どこがドンキーなのでしょうね。

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2014年8月12日火曜日

害獣、ですよね カピバラ at かみね動物園

昨日分の、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースでもう一つ気になる記事があったのを忘れていました。
参考:

カピバラ。Wikimediaより。著作権情報

全滅

まずは、かみね動物園のブログの記事2本をお読みください。

カピバラのものすごい食欲が分かっていただけるかと思います。とにかくあるだけ食べてしまいます。
ま、生き物ですから、ここまではいいのです。

問題は、「根こそぎ」いってしまっていることです。

6月のクローバーはその場で全滅。
オーチャードグラスは8月に一度再生できたものの、やはりカピバラを投入すると根こそぎ食べられ、結局、全滅という結果になりました。

そして、自然に再生されることはなくなってしまいました。

人との共存

もしも、南米で農業をやっていて、田畑にカピバラが入り込んでしまったらどうなるか。
あるいは牧畜をやっていて、牧場にカピバラが入り込んでしまったら。

カピバラは野生では群れで暮らす動物です。10頭以上のカピバラが一気に侵入してきます。

緑が全滅させられてしまうのは目に見えています。
農作物が、あるいは牧草が。

農業被害という点では、日本の台風などと変わりないですよね。

カピバラが農業の邪魔をするのが問題なのか、カピバラが棲んでいるようなところで農業をするのが問題なのか。

いずれにせよ、同じ空間で、農家とカピバラは共存できる関係にはないようです。

生態系の破壊

もう一つ、南米では生態系の破壊という問題があります。

人間がジャングルを切り開いて田畑にしていくので、カピバラの棲むところがなくなって、という話ではありません。

害獣として、ピューマやジャガーといった、カピバラを捕食する動物が殺され、絶滅が危惧されるほどに数を減らしてしまっているのです。
そのため、逆にカピバラは近年、数を増やしてしまっているそうです。

結果、農業被害は拡大中だそうです(ソースはこの前読んだ百科事典の記事。どの百科事典だったかすぐに思い出せません)。

日本でオオカミが絶滅した結果、シカが繁殖して貴重な高原植物を食い荒らしている、というのに話の構造は似ています。
ですが、高原植物と違い、農作物は食べられて全滅させられてしまうと、それで人が食っていけなくなってしまうという直接的で深刻な問題になってしまいます。

だからといって、ジャガーを放っておいて人が襲われても困るわけでして。

生態系というのはなかなかやっかいですね。
でも、人が何かやろうとすると、生態系と関わっていかざるをえないです。我々が日本で歩く道一つとっても、きれいに舗装されてしまっており、そういった意味で、もともとの生態系を既に破壊してしまっているわけですし。

カピバラとジャガーを元のままにして、人間がそこから出ていく、という選択肢もまたあり得ないのです。
そうやって日々の糧を得ている人がいる以上は。

人が増えすぎたのかな、かといって、増えたからといって簡単に減らせるものではないよな、とか、考えさせられる、かみね動物園のブログ記事でした。

書いた人は、こんな読まれ方をするとは思っていなかったでしょうけれど。

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2014年8月11日月曜日

語り継がれるツガルさん at 野毛山動物園

本日、日刊 Zoo Ring 動物園ニュース、水族館ニュースをまとめていて、ちょっと気になる記事がありました。
参考:
フタコブラクダ(ツガルさんではありません)。Wikimediaより。著作権情報

遅くても

最初の写真に見事にだまされたのが悔しいです、というのは置いておきましょう。さらっと流し読みしようとした私がいけないのです。

さて、この記事を読んで私が真っ先に思ったことは、もちろん、
遅くても花が咲けば良し!
無理に周りに合わせる必要もないかなあ
この言葉、いいなあってことです。

でも、このひまわりの一番大事な点は、「つがるさんのひまわり」という札です。

「つがるさんのひまわり」という札を付けられていなかったら、このひまわりは今頃どのような扱いになっていたのでしょうか。

育ちが悪いということでとっくに間引かれてしまっていたかも知れません。

ツガルさん

ローカルヒロインなので、ツガルさんを知らない人は多いでしょう。
横浜市立野毛山動物園で飼育されていた世界最高齢のフタコブラクダです。
30年以上を野毛山動物園で過ごしてきました。

25才くらいが寿命といわれるフタコブラクダ。ツガルさんは38才(推定)まで生きて、この春、野毛山で亡くなりました。

横浜の、入園料無料の動物園に世界一の動物がいて、しかもとても普通にそこにいて、いかにもラクダらしいのんびりした顔を誰にも見せてくれていたのです。
野毛山動物園のブログ「ツガルつれづれ日記」をご覧頂けばわかるように、それはそれは大変な人気でした。ローカルでは。

私の知り合いの中にも、「昨日、横浜に行ってツガルさんに会ってきた」とわざわざ報告してくださる方もいました。そうそう何人もがツガルさんを知っているわけではないはずなのですが。

つがるさんのひまわり

ツガルつれづれ日記の6月9日の記事が、「つがるさんのひまわり」のVol.1になります。

ツガルさんが亡くなった後、ツガルさんのいた展示場の隅に、どなたかが「つがるさんのひまわり」という札をつけたひまわりを植えていかれていたのが発端です。

「つがるさんのひまわり」という札を付けてくれていたおかげで、このひまわり、工事で邪魔になったときも、そっと移植してもらうことができましたし、少し咲くのが遅れても見守っていてもらうことができています。

ツガルさんの存在も大きかったですが、こうなってくると札の存在も大きいです。

ツガルさん然り、ひまわり然り、本人が望むかどうかにかかわりなく、ヒロインになってしまっているわけで、こうなった以上は、飼育の方も、専門外ではあるのでしょうが、このひまわりがツガルさんに負けない大輪の花を咲かせるまで、お手入れしてくださるよう、私からも切にお願い申し上げます。

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2014年8月9日土曜日

重力異常? ハクビシン at 井の頭自然文化園

ハクビシンが浮いている

本日、井の頭自然文化園に行ってきました。

そんな中で、こんなハクビシンが。
慌てて撮ったのでピントが手前の金網にあってしまっています。
ハクビシン
画面の中央のハクビシン、あり得ない姿勢です。
宙に浮いているように見えます。

ズームインしてみると、こうなっていました。

左右に90度回転させても、180度回転させても、ハクビシンならあり得そうな姿勢なのですが、一応これで天地はあっています。
手足に注目するとわかるのですが、柵に登ってしまっているのです。

夢中です



正面から見るとこんな感じです。
全然逃げようとしません。
手を伸ばせば触れるところなのですが、それが元で動物園とトラブルになってもつまらないので、ここは写真だけで我慢しました。

柵の外に生えている、写真手前の樹の葉を食べているのです。
以前のイベントで、動物園の植物はいざという時にエサとして使えるものを選んでいると聞いたのですが。
今はまだ、いざという時ではないと思います。


こんな感じで夢中で食べています。
この写真で見ると、前足の指が5本あって、ネコとは違うということがよく分かるでしょう。

ひとしきり食べ終えたら、こんなふうにして、下のほうを確認しながら下りていきました。

このブログが動物園の人に見つかったりしたら、このハクビシンは食事抜きの刑にされたりするのでしょうか。

ところでこの個体、ハクビシンにしては尾が短すぎます。
おいたが過ぎて、切れてしまったのでしょうね。

おまけ

今日はもう一枚、重力方向が分からなくなるような写真が撮れています。

アムールヤマネコの親子です。下にいるのが親で、上にいるのが子どもです。

親が食べているエサを分けてもらおうとして、子どもが飛び降りようとした瞬間なのですが、不思議なタイミングでシャッターが切れてしまいました。
子どものところだけアップにすると、上空から撮った写真に見えてしまいますよ。

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